こんにちは、リョウジです。
新型コロナウイルス感染症対策の1つに、「家賃支援給付金」があります。
2020年7月14日から申し込みが可能になりました。
感染症拡大で、営業自粛等により大きな影響を受ける事業者は、事業の継続を支えるための給付金を受け取ることができる制度です。
2020年5月1日から申請を受け付けている、「持続化給付金」と同じように、せどりや転売をしている方にとっても条件が整えば対象となります。
実際に、僕も以下のようなメッセージをいただくことが多くなりました。
- 「せどりは、家賃支援給付金の対象に当てはまりますか?」
- 「自宅の一部を事務所にしているのですが、対象になるのでしょうか?」
- 「普段サラリーマンとして働いていて副業でせどりをしますが、もらえるのでしょうか?」
- 「申請するための売上台帳は、具体的にどんな内容のものを提出すればよいのか?」
もちろん、受給の為の必要な条件を満たしていれば受け取れます。
今回は、個人(個人事業主)でせどり、転売をしている方に対して、
- どんな方が『家賃支援給付金』をもらえるのか?
- 申請するための方法はどうすればいいのか?
- 審査が通る売上台帳の書き方
- 最短でもらうには、どのような点に注意したらいいのか?
を紹介していきます。
■目次
家賃支援給付金とは、どんな制度?
家賃支援給付金は、5月の緊急事態宣言の延長などにより、売り上げが減少した事業者の事業継続を支えるため、家賃・地代(賃料)の負担を減らすために作られた給付金制度になります。
・個人事業主(フリーランス)の場合は最大300万円まで支給されます。
事業者の規模、売上によって支給される金額が変わってきます。
※これは給付金ですので、原則として返済義務がありません。
ちなみに、融資の場合は「お金を貸してもらうこと」なので、必ず返済しなければなりません。
ですので、最大で300万円までもらえるという事になりますね。
「申請するための書類を揃えるのが面倒だから、別にいいや!」
と諦めずに、対象になる方は持続化給付金と同じく、早めに申請しておきましょう。
※『持続化給付金』については、コチラの記事に詳しく書いてあります。
よろしければ、あわせてご覧ください。
家賃支援給付金がもらえる対象は!?持続化給付金と異なる点は?
それでは、どんな事業者が家賃支援給付金をもらえるのかを見ていきます。
家賃支援給付金の対象要件として、以下の3点すべてを満たしている必要があります。
- 資本金10億円未満の中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業主
※医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人も幅広く対象 - 5月~12月の売上げが以下のどちらかに該当すること
・1ヶ月で前年同月比50%減少している
・連続する3ヶ月分の合計で前年同月比30%減少している - 自らの事業のために占有する土地・建物の賃料を支払っていること
前年度の事業収入は、証拠書類として提出する確定申告書に記載されている金額が基本になります。
さて、それでは3項目を詳しく見ていきます。
個人(個人事業主)が受け取るための条件
家賃支援給付金は個人事業主も受け取ることができ、
条件として収入を「事業所得」として申告している方のみ対象となります。
事業所得とは、農業や漁業、製造業、小売業、サービス業などの事業などを通して稼いだ所得のことです。
せどりで稼いだ収入も事業所得ですので、対象となります。
※ 今後、2020年度の1月から3月に開業した事業者や、事業所得以外(雑所得・給与所得)で申告している方も給付の対象になる方向です。
5月~12月の売上げが以下のどちらかに該当する
家賃支援給付金を受ける為には、以下のどちらかの売上げ状況に該当する必要があります。
- 1ヶ月で前年同月比50%減少している
- 連続する3ヶ月分の合計で前年同月比30%減少している
ケース1:1ヶ月で前年同月比50%減少している
この条件は、持続化給付金の時と同じですね。
上図の売上で算定するとしたら、2019年4月と2020年4月で比較すると50%以上減少していますね。
このケースの場合、前年同月比で売上が50%以上減少していることに該当しますので、給付対象になります。
ケース2:連続する3ヶ月分の合計で前年同月比30%減少している
上図の売上の例で計算してみると、
2019年の5~7月の売上の合計
(70万円+50万円+90万)×0.7(70%)=147万円
2020年の5~7月の売上の合計
(40万円+30万円+50万)=120万円
2020年が120万 < 2019年が147万
となります。
3ヶ月の合計が前年同月比で30%以上減少していますので、家賃支援給付金を受け取る権利があります。
自らの事業のために占有する土地・建物の賃料を支払っていること
家賃支援給付金を申請するには、事業目的で契約している土地か建物を利用して、その賃料を支払っていなければなりません。
「自宅兼事務所でせどりをしている場合はどうなるのですか?」
という質問をいただきますが、この場合も対象になります。
※ ただし、仕事場用の地代・家賃として税務申告している部分のみ、給付の対象となります。
駐車場、倉庫なども支給対象なのか?
駐車場やせどりで商品や包材等を保管している倉庫などを借りていて、事業として使用していれば、賃料は対象になります。
ただし、自己保有の土地・建物またはローンを支払い中の場合は対象外となります。
※注意点
- 会社同士が親会社・子会社の関係にある
- 会社の社長などが親族関係にある
- 賃貸借契約の賃貸人と賃借人が実質的に同じ人物である
このようなケースは支給対象外になりますので、気を付けてください。
家賃支援給付金の算定方法
家賃支援給付金がもらえる3つの条件を確認したら、次に給付額の算定方法を調べてみましょう。
支払っている賃料で給付額は変わってきます。
申請した日付の直前1ヵ月以内に支払った金額を算定の基礎とします。
賃料をもとに給付額(月額)を算出し、6倍した額が一括で支給されます。
以下の表は、個人事業主の方の算出方法をまとめたものになります。
<給付額の算定例>
申請した日の直前1ヵ月の賃料が10万だった場合
賃料10万円×2/3×6倍=40万円
給付額は40万円になります。
持続化給付金と異なる点は?
持続化給付金の場合
前年と比べ売上が50%減少した月が、
2020年1月~2020年12月の間から自由に選べる。
家賃支援給付金
前年と比べ売上が50%減少した月が、
2020年5月~2020年12月の間から自由に選べる。
1月~4月は対象期間になっていません。
1~4月が対象期間にならない理由として、今回の家賃支援給付金は、5月の緊急事態宣言延長等が影響して、売上が減少した事業者を対象としているからです。
準備しなければならない書類
① | 自署の誓約書 |
② | 確定申告書第一表の控え |
③ | 所得税青色申告決算書の控え |
④ | 受信通知(e-taxにて申告を行っている場合のみ) |
⑤ | 申請にもちいる売り上げが減った月・期間の売上台帳 |
⑥ | 賃貸借契約書の写し |
⑦ | 直前3カ月間の賃料の支払い実績を証明する書類 |
⑧ | 振込先がわかる口座情報 |
⑨ | 本人確認書類の写し |
ここで、申請するための書類として、一番質問をいただくことが多い売上台帳の書き方を説明していきます。
ふだんから帳簿を付けていない方は、具体的にどの項目を提出しなければならないか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そこで、いつも僕が付けている台帳を公開しますので、よかったら参考にしてくださいね。
【売上台帳 記入例】
売上台帳には、何年の何月の台帳なのかをしっかり明記しましょう。
誰(事業主名・屋号)の売上台帳なのかも忘れずに記入してください。
売上台帳は、
- 日付
- 販売先
- 商品名
- 金額
この4項目の記載があれば審査は通ります。
販売先は、せどりをしている方なら、
「アマゾン」
「楽天」
「ヤフーショッピング」
など、どのプラットホームで販売したかを書くようにしましょう。
また、対象となる売上月の【売上額】の【合計】を忘れずに記載すること。
この『合計金額』を書いていないと、書類不備で修正を求められます。
記入漏れがないかをしっかりとチェックしましょう。
書類が全て用意できたら、家賃支援給付金のオンラインサイトより申請していきましょう。
※受付期間:2020年7月14日~2021年1月15日
申請ページを開くと、「仮登録」へと進みます。
仮登録では希望のメールアドレスを入力すると、そのメールアドレスに「本登録」の手続き方法が送られてきます。
本登録で、IDとパスワードを入力すると、「マイページ」が作成されます。
あとは自身の申請情報を入力して、最初に用意した書類をアップロードします。
これで申請手続きは終了です。
まとめ
家賃支援給付金がもらえるかどうかは、今回の記事でお分かりいただけたと思います。
受給対象者か確認するための、
- 2019年度の5月の売上から50%以上減少した月があるか
- 連続する3ヶ月分の合計で前年同月比30%減少している
この2点をチェックするのは、たいして時間はかかりません。
売上台帳の記入方法が分からない方は、今回紹介した例を参考にしてみてください。
帳簿をきちんと付けていない人は、この機会に習慣づけるように心がけることをおススメします。
申請方法も特に難しいことはありませんので、ぜひ受け取って今後の事業を継続していくための大切な運営資金にしましょうね。
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